人々をハッピーにするのが教祖 「完全教祖マニュアル」を読んだ。

教祖は決して難しいものではありません。
本書を読めば誰でも簡単に教祖になることができます。本書はさまざまな宗教の分析から構築された極めて科学的なマニュアルです。
科学ですから決して怪しい本ではありません。
皆さん、本書を信じて、本書の指針のままに行動して下さい。本書の教えを遵守すれば、きっと明るい教祖ライフが開けるでしょう。
教祖にさえなれば人生バラ色です! あなたの運命は、いままさにこの瞬間に変わろうとしています! 本書を信じるのです。
本書を信じなさい。本書を信じれば救われます――。

前々から気になっていた、
「完全教祖マニュアル」。

完全教祖マニュアル (ちくま新書)
架神 恭介 辰巳 一世
筑摩書房
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冒頭の一文は胡散臭いけど、
ネタだと思えば別にいい。

教祖は人をハッピーにする素敵なお仕事なのです!

内容は、教祖になるための情報を伝えるのはもちろん、
他の宗教についての知識もいろいろ掲載されているので
勉強にもなった。

 

教祖の成立要件は以下の2要素です。
つまり、「何か言う人」「それを信じる人」

自身が想像もしなかった出来事にあうと、
人は、なにか信じられることを望む。

そのひとつが宗教なのかもしれない。

「これはとても良く効く薬ですよ」と言って、
ただのブドウ糖を飲ませたら本当に病気が治った、
というのがプラシーボ効果ですが、
これは不安や緊張からくる痛みなどには特に良く効くのです。

信じられるひとやものが正しいと思えば、
思い込みだけで、病気を治してしまうようなこともある。
これが悪いことだとは思えない。

子供でもわかるようなことが実際に実行できないのだから、
宗教という「理由」が必要なのです。

ヒトは行動に関して理由を求める。
でもその理由がわからないものをたくさんある。

その理由を作り出してくれる助けになるのが宗教だと。
たしかにそういうこともあるなと思う。

食物規制には宗教コミュニティの強化としての意味合いがある

食べ物を規制する宗教がある。

食べ物を規制することにより、他の宗教の人間とのコミュニケーションが
うまくいかなくなり、必然的に、同じ信教の人間通しがかたまり、
コミュニティの強化
になる。

食物規制にはそんな面もあるらしい。
これはなるほどと思った。

血脈なんか気にスンニ(すんな)、血脈を気にシーア(しな)

イスラム豆知識。
この語呂合わせは覚えやすいかも・・・。

権威に従うことを学びながら育っていくのが人間

たしかになぁ・・・。

ただ、その従うべき権威のレベルが高いほど
良く育つのかどうなのかはわからない・・・。

宗教のコミュニティ性

おなじ信教をもっているもの同士だから分り合えるし、
その信教がコミュニティの場を提供してくれる機会も多々ある。
それで成長した宗教もある。
コミュニティ力ってのは強いかもなぁと思った。

選挙前に、突然そんなに仲良くない人から電話で、
あの党に投票してくれって連絡がくるのも、
コミュニティ能力が なせる技なんだろうな。

どうやってハッピーを与えていたかというと、
彼らは人々に世界を解釈する斬新な方法を与えていたのです。
私たちが何を考えていようとお構いなしに、「世界」はこう、
どーんと存在してますよね。
問題は、私たちがその「世界」をどのように解釈するかということです。

誰もが悩む、生きる意味に解釈を与え、
人々をハッピーにしてあげる。

あやしい人もたくさんいるけれど、
本来を目的を考えれば、それはすばらしい行為であると思う。

悩み、迷いながら生きるのが人として当たり前のことだと思うけど、
やはり答えを明確に知りたい人もいて、 その人に正解はこれです。
って伝えてあげることは、
医者が病気を治してあげることと同じようなことなのかもしれない。

この本を読んだからといって、
自身が教祖になるなんて考えはまったくないし、
なにか宗教に入ろうとは別に思わない。

あくまでもネタとして読むと、面白い本だと思う。

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