少年の成長を感じた 「シャドウ:道尾秀介」を読んだ。

僕ね、この三週間じっくり考えてみて、わかったんだ。
誰かに心から恨みを向けたら、それは何かのかたちできっと自分に返ってくる。
お父さんも、そうだったでしょ?

母親を病で失い、
父親と2人で暮らすことになった少年。

あるとき、母親の友人だった女性が自殺を図る。
そして、その友人には少年と同級生の子どもがいた。

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道尾 秀介
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母の死を境に崩れていく、少年の周りの人間たち。
そして巻き起こるさまざまな事件。

悲劇的な状況の中、
少年は戸惑いながら成長していく・・・。

 

自分はもう、「守るべき存在」ではいられない。
意思を持って行動しなければいけない。
それが正しいことなのかどうかはわからなくても、
自分の意志で誰かを守れるようにならなければいけない。

この言葉がでてきた時に、
少年が成長したなぁって感じた。

子供っていうのはいつの時期だかわからないけど、
きっとこうやって、
自身の存在する意味を受け入れ、理解する瞬間がくるのだろう。

事件の結末は、道尾作品でよくみられる、
二転三転する結末。

こういう予想できない結末の中に、
キラリと光る人間の感情が散りばめられているから、
この作者の作品は、面白いのだと思う。

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