言うまでもなく、この世に永久運動というようなものは存在しない。
しかし手入れを怠らず、想像力と勤勉さという昔ながらの燃料さえ切らさなければ、
この歴史的な内燃期間は忠実にそのサイクルを維持し、
我々の車両は前方に向かって滑らかに――
あくまでいけるところまでということだが――進行し続けるのはあるまいか。
僕はそのような物語の「善きサイクル」の昨日を信じて、
小説を書き続ける。
村上春樹のコラムやライナーノーツ、インタビューなど
著者自身がセレクトした今では読めないお話が掲載されている本、
「村上春樹雑文集」を読んだ。
やはりこの人の文章は非常に面白い。
2作目の「牡蠣フライの話」を読むだけでも、
この本を買う価値があるかもしれない。
(個人的にこの話が好きだった)