アマゾン移民達の復讐劇 「ワイルド・ソウル:垣根 涼介」を読んだ

自分の今やっている作業なり選択が、その最終的なカタチとしてどのような結果を
生み出すのかを、いつも考え、意識しておかなければならないということです。
その想像力において、責任を持って行動するということです。

ワイルド・ソウルの感想を語るなら、

「とにかく、面白い。」

この一言につきる、かもしれない。

ワイルド・ソウル〈上〉 (幻冬舎文庫)
垣根 涼介
幻冬舎
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昔、日本の政策により、
アマゾンへ移民することになった、日系アマゾン移民たちがいた。

自らを豊かにするための移民が、フタを空けてみれば、
アマゾンの脅威に直面し、両親やともに生活していた人々は死に、
金もなく、国に戻ることもできず、ひどい仕打ちを受けることとなった。

そして、命からがら生き残った、
ある3人の日本への復讐計画が始まる・・・。


冒頭のアマゾンの移民のエピソードから
とても面白く、いっきに上・下巻を読破していた。

登場人物それぞれが個性豊かで、
ストーリーを非常に楽しませてくれる。

とくに印象的だったのが、
親玉「ドン・バルガス」。

彼の一言は、興味深かった。

何も考えていない。そのときさえ楽しければいい

「世の中には、2種類の人間しかいない」
ドン・バルガスはやんわりと言葉を続けた。
「分かっていない人間と、分かっている人間――目に見えている世界の表層だけを
なぞる人間と、その表層の集合体から本質を見極めようとする人間だ。言っている意味、 分かるか?」

事実を元に書かれているフォクションなので、
アマゾン移民という悲惨な過去の事実を知ることができるとともに、
ストーリーも楽しめる本だ。

移民のつらい事実だけだとおそらく、
ここまで引き込まれる物語にはならなかったかもしれない。

ただ、そこに日本への復讐劇という架空のドラマを
付け加えたことによって非常に楽しめる物語になっていると感じた。

事象の再認ではなく、再現をさせるのだ。頭の中で物事の整理が
きちんとできている人間ほど―つまり、意識的に考え方をまとめている人間ほど―
その説明があっさりとしていて無駄がない。

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