共感をする人同士がつながり、価値を共有していく 「キュレーションの時代」を読んだ

マス消費が消滅していこうとしているのは、いまや厳然とした事実です。
かつてが画一的な情報が画一的に流され、
そこに
「他の人も買っているみたいだから自分もかっておかなきゃ」
「会社の同僚のあの人よりも、すこしでもいいものを」
といった背伸び的な記号消費が重なり合い、大量消費が行われていました。
でもそうやってモノを買う人は、だんだん少なくなってきている。

本書は、非常に面白い本だった。
ソーシャルメディアにつながる本だが、
巷にあふれるツールに特化したり、
海外の事例ばかり紹介したりするソーシャルメディア関連本とは、一線をなす。

なぜなら本書が、ソーシャルメディアありきの
話ではなく、今、現在の消費者の心理や動きを
ベースとして書かれているから。
そして、そこから必然的にソーシャルメディアにつながっていくから、 違和感がない。


キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
佐々木 俊尚
筑摩書房
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検索エンジンの登場により、
知識のタコツボ化が懸念されているらしい。

タコツボ化とは、
必要なもだけを得ることしかなくこと。
つまり、セレンディピティのない状態。
ほしい情報を必要なときに探し出せる代わりに
ほしい情報しか探し出すことができない。

いままでは3メディアが、
様々な情報を伝え、新しい知識を消費者にあたえ、
需要を喚起してくれた。
しかし、モノがあふれ、需要が供給を上回り、
消費者は次第にメディアの力を信用しなくなり、
検索に頼るようになった。
そのせいで知識のタコツボ化がおきつつある。

しかし、
そんな中登場したのが、ソーシャルメディア。
ソーシャルメディアの普及により、
キュレーターと呼ばれる存在が生まれた。

キュレーターとはもともと、
美術館やイベントなどをコーディネイトを
する人だ。

キュレーターが行う「視座の提供」がキュレーション

ここでいっているキュレーターは、
情報のコーディネートをしてくれる人

情報があふれ、知識のタコツボ化が起こりつつある現在において、
必要な情報以外の知識を与えてくれる存在。
かつ3メディアの色にそまってない存在。

自分自身もいくつか気になる存在の方のRSSを登録し、
定期的にチェックし、キュレーターから情報を得ているので、
この内容は非常に腑に落ちた。

コンテキストを共有している人たちの間ではたがいが共鳴によってつながりそこに
エンゲージメントが生み出されるのです。


本書で出てきたいくつかのキーワード。



ビオトープ

ところがインターネットの出現によって、この巨大で大ざっぱな
ビオトープはすっかり拡散してしまいました。
マスメディア以外のビオトープが無数に広がってきてしまったからです。

情報を求める人が存在している場所のこと。
生息領域、mixiのコミュみたいなものかな。

本書の中では、巨大なマーケットというのはもう存在しない、
いくつかの小さなビオトープの中にマーケットが存在すると言われています。



アンビエント化

いつでもどこでもどんあ場所でも、
自分が音楽を聴きたいと思った瞬間に手元のデバイスから
魔法のように楽曲を引き出すことができるようになりました。
これがアンビエント化です。

機器の進化や新旧にかかわらず、
すべてのコンテンツをフラットに並べ、
蓄積され、知識や感覚までが共有され、
大きな共有空間をうみだしていく。

好きなものを好きなときに引き出すことが可能になたっと。



プラットフォーム

定義 は以下

第1に圧倒的な市場支配力を持っていること
第2に非常に使いやすいインターフェイスを実現していること
第3にプラットフォームの上でプレーヤーたちに自由に活動させる許容力があること。



価値観が変わることによって、求められるコミュニケーション。
ものごとの価値は人が決める。


ダイヤモンドでもスポーツカーでも、本人の『共感』に結びつかなければ、
それは無価値なものだ

そしてその価値は共感によって生まれる。

メディアのコンテンツ発信パワーは弱まり、その一方でコンテンツの共有のプラットフォームがグローバル化し、 巨大な基盤となっていく。
私達はその巨大なグローバルなプラットフォームの上で、無数のビオトープを形成し、 そこに無数のキュレーターを生み出し、いたるところに生息しているキュレーターにわれわれはチェックインし、 その視座によって情報を縦断に得ていく。

共感をする人同士がつながり、価値を共有していく。

時代は日々進化し、価値観も日々進化している。
その流れにいかにして乗っていくかを考えることは、
非常に重要であると感じた。

「魂に響くものなら、どんな文化とも共鳴しあえる。本当のグローバルとは画一化されて巨大化することじゃなく、
人間の根本的な部分で相通じることができるようになることだ」

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