小学校の頃の思い出や子供時代の春や夏の懐かしい思い出を感じる本 「再会:重松清」を読んだ

おとなになるということは、「余り」の出ない割り算を覚えるのではなく、
「余り」を溜め込んでおく場所が広くなる、
ということだけのことなのかもしれない。

「再会」は、子供の頃の自分と再会する本だと思う。

懐かしい人や物との出会いは、懐かしい思い出もつれてくる。
変わっていった現実、変わらない現実がそこにはある。

再会
再会
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重松 清
新潮社
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ざっくりとあらすじ

いくつかのエピソードからなる短篇集。

内容がつながるストーリーも含まれている。

■  主人公は父親の会社が行うSCの開設のためにとある街に引っ越してくる、
そしてその街で出会ったのは、SCが出来れば経営が危なくなる地方デパートの経営者の娘だった・・・

■ 障害を持つ弟をもつ主人公、その弟がついに結婚することに。
そして主人公はその結婚式に招待する同級生を探すことになる。
様々なコネを見つけて探しあげた弟の友人は・・・。

■子供の頃お世話になったおじさん。不器用で借金まみれのダメなおじさん。
でも主人公はそのおじさんが好きだった。
そして主人公の結婚相手との顔合わせでそのおじさんと主人公は久々に顔をあわせる・・・。

どちらを尊敬するかと訊かれたら、迷うまもなく答えられる。
だがどちらが好きか、なら―。

■おとなになって、仕事のためにひさびさにおとづれた母校。
主人公はそこで一匹のネコにあう。
それは小学校のころに好きだった女の子が飼っていたネコと同じネコだった・・・。

 

感想

読んでいていくつか自分の体験にもリンクするものがあり、
しみじみとした気持ちになった。
("おじさん"の話が個人的には好き。)

生きている中で様々なことが起こり、
印象に残っている思い出もあれば、残っていない思い出も多々ある。
でも、印象に残っていない思い出もふとしたきっかけで、思い出すことがある。

そのきっかけは、
桜の匂いをかいだり、蝉の鳴き声を聞いたり、
雪の降る中をあるいたりと、さまざま。

わたしがおとなになって思い出すのは、
後悔する出来事がほとんどです。

時には子どもの頃の思い出に浸ることもいいことだと思う。
(失敗した思い出の方がよく覚えているのが不思議だけど・・・)
大人になっていない時だからこそ出来たことがあり、出来なかったかったことがある。

それらを振り返って一つ一つ大人になってきた。

本書は、その思い出を思い出させてくれるとともに、
感動を与えてくれる一冊だと思う。


やり甲斐とかいき甲斐なんで、あとになってから初めてわかるっていうか、あとにならなきゃわからないんだよな

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