『小説のこと』についてのブログ記事

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たぶん、この世界には隠れているもの、見えないものがいっぱいあるんだろう。
虹のように、ほんのちょっとしたことで姿を現してくれるものもあれば、
長くてつらい道のりの果てに、やっと出会えるものもあるに違いない。

小学生の仲良し3人組は、
ある目的のために近所の老人と知り合いになる。
その目的は人の死について知るための観察であった。

最初はただ老人を、観察していただけの主人公たち。

だが、老人との交流を深める中で、
しだいに、さまざまなことを学ぶことになる。

 
夏の庭―The Friends (新潮文庫)
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そして最後に、
主人公たちが老人から学ぶことは・・・。

自分の今やっている作業なり選択が、その最終的なカタチとしてどのような結果を
生み出すのかを、いつも考え、意識しておかなければならないということです。
その想像力において、責任を持って行動するということです。

ワイルド・ソウルの感想を語るなら、

「とにかく、面白い。」

この一言につきる、かもしれない。

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昔、日本の政策により、
アマゾンへ移民することになった、日系アマゾン移民たちがいた。

できる人間ほど会社を自ら辞めていこうとする。
そして出来ない人間ほどクビを怖がり、組織にしがみつこうとする。

リストラ請負人シリーズの第2弾でもある、
「借金取りの王子」を読んだ。

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実際には存在しない?リストラ請負会社。

その会社でリストラされることとなる人間の行動を通して、
自分自身の行動もなんとなく見直すことができる。
この小説はそのような本だと思う。

言うまでもなく、この世に永久運動というようなものは存在しない。
しかし手入れを怠らず、想像力と勤勉さという昔ながらの燃料さえ切らさなければ、
この歴史的な内燃期間は忠実にそのサイクルを維持し、
我々の車両は前方に向かって滑らかに――
あくまでいけるところまでということだが――進行し続けるのはあるまいか。
僕はそのような物語の「善きサイクル」の昨日を信じて、
小説を書き続ける。

村上春樹のコラムやライナーノーツ、インタビューなど
著者自身がセレクトした今では読めないお話が掲載されている本、
「村上春樹雑文集」を読んだ。

村上春樹 雑文集
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村上 春樹
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やはりこの人の文章は非常に面白い。

2作目の「牡蠣フライの話」を読むだけでも、
この本を買う価値があるかもしれない。
(個人的にこの話が好きだった)

日々の暮らしの中で、「昔」はだんだん遠くなっていく。
でも、どうしてもとおざかってくれない「昔」もある。

道尾秀介の初の短編集である、
鬼の跫音を読んだ。

鬼の跫音
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道尾 秀介
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物語を予想もできない展開に一気にひっくり返す。

そんな、大どんでん返しが特徴の作者だけに、
短編だと伝えきれないことが多いような気がして、
微妙なんじゃないかと思っていた。

けれど、読んでみると、、
全くそうではなかった。

不利なときほど積極的に前にでなくてはならない。
恐怖心を克服してせめなくてはならないんです。
クリーンヒットを貰ったボクサーが、怯んで後ろに下がったら、
コーナーに追い込められて連打を浴びるのがオチでしょう

ダークゾーンは、
今年、読んだ本(と言ってもまだ2ヶ月だけど…。)の中で
一番面白かった。


ダークゾーン
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貴志祐介
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亡くなったひとに居場所を与えるというのは、
のこされたひとが悲しみをこらえるための
知恵なのかもしれない。

人が生きている限り、後悔というものは、
一生付きまとっていくものだと思う。

その後悔は、きっと心の中で、

「○○しなかったら」
「○○していれば」

といった、いわゆる『たら・れば』の考えに変わる。

その後悔が、
たとえば人の死に関するものであったら?

それが描かれているのが、
「きみ去りしのち」だ。

きみ去りしのち
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重松 清
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『お幸せに』という祝福の中にはすでに
『不幸にして破綻した結婚生活』が想像されているって
ことじゃありませんか。そうかんがえてみると
『お幸せに』なんて、実に不吉な言葉です

Amazonで、ランキングの上位に入っていたので、
面白そうだと思い読んでみた。

東川 篤哉の「謎解きはディナーのあとで」。


謎解きはディナーのあとで
東川 篤哉
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かかえているだけで厄介極まりない、
自身の並外れた劣等感より生じ来たるところの、
浅ましい妬みやそねみに絶えず自我を侵略されながら
この先の道行きを終点まで走ってゆくことを思えば、
貴多はこの世がひどく味気なくなって息苦しい、
一個の苦役の従事にも等しく感じられてならなかった。

個人的に、
限りある生(命)を、精一杯生きた瞬間のきらめきを書いた物語が好きだ。
そんな物語は感動を生む。

しかし、
『苦役列車』はそれとは、
まったく逆のものであると感じた。

苦役列車
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西村 賢太
新潮社
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本というものは、再読することによって、
書かれた物語のみならず、それを読んだときの自分自身をも
思い出すことができると、どこかで聞いたことがあります。

真備シリーズの第3弾となる 「花と流れ星:道尾 秀介」を読んだ。

いままでとは違い、短編が、5編。
ひとつひとつがサクっと読める反面、
少し、もの足りなさも感じた。

花と流れ星
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道尾 秀介
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それぞれのストーリーは、面白いんだけど。
ひとつひとつのストーリーをじっくりと読みたくなる。


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